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f1e96732.jpgこの絵は現在は国際線も飛んでいる羽田空港辺りの景観です。
歌川広重画 大判錦絵 喜靏堂板 極印あり 

今は其れこそ日本の空として毎日多くの飛行機が飛んでいます。広重が描いた頃は葦に埋もれる位の場所で現在もある羽田弁天の上を雁が飛んでいます。

沖には大きな船が停泊し手前では漁民の小船が係留。ここら辺まで海苔の養殖が行なわれていましたがこの船は海苔のベカでなく小魚を獲る漁船のようです。

青空と雁の群れ、沖合いの船、こんもりとした鎮守様、旅人2人が葦に隠れるように歩いています。画面左上部には3人の狂歌が書かれています。またこの当時は羽田でなく羽根田という漁港?だったのでしょうか。渡し舟も川崎大師へ行っていたようです。

広重の描いた時代ではないですが伝説風聞があります。徳川家康(権現様)が負け戦で、羽根田へ逃げてきた、羽根田には水月の渡しがありその渡しに乗ったが権現様は一銭も持っていなく、一緒に逃げてきた影武者3人と権現様の4人、大師の向こうかたで「我々は一銭も持っていない。俺が天下を取ったら、お前を出世させるぞ」と言ったら渡し守が「何言いやがる、てめぇが天下ぁ取れるわけねぇじゃないか。てぇめいが天下を取ったら俺は逆さ磔になってみせてやる。」って言ったそうだ。

「そいで、こんだ、徳川家康が偉くなっちゃたでしょ。そしたら羽根田の渡しは取り上げられて大師の方へ権利をやっちゃった。逆さ磔を希望しているんだからと馬で引き回しのうえとうとう逆さ磔になっちゃた。」

羽根田の人がかわいそうだって言って閻魔様にした。大師橋の下りて行った所の羽田神社の隅っこに閻魔堂があるでしょ。そんな謂れがあるんだそうな。

この話と近くの宝珠院(前回のウォーキングコース内)のしいの木に家康様が隠れて逃れたという話もあるが、神社には伝わっていない。共に昔話で全く根拠はないとのことですが何となくあっても良いような話です。最初の話は親が子供にしつけの一環で話していた話かも知れません。

今の羽田空港は365日24時間眠らない街です。乗客だけでなく観光客も多い。我が家もたまにご飯を食べにお土産を買いに行ったりします。

この絵は複写絵で全く価値はありません。それでももっともらしく和紙で包まれています。本物は重要文化財です。
PR
bc522ced.jpg歌川広重の江戸近郊八景之内 池上晩鐘です。この浮世絵は複写絵です。ですから部屋にずっと飾っています。残念ながら本物は重要文化財に指定されています。

今までは広重のアダチ版画の復刻版の広重東都名所を今月の絵にしていましたが今月は我が家から近い池上本門寺の晩鐘にしました。今月の12日には日蓮聖人の入滅の日の「お会式」が行なわれます。

池上本門寺最大のお祭りでもあります。このお寺は日蓮宗の大本山になっていてここで日蓮が入滅をされたお寺です。

弘安5年(1282)10月13日に入滅、以来730余年霊場として信仰の灯を護っています。日蓮聖人の命日前夜日蓮聖人の徳を偲び、報恩感謝の太鼓、鉦を打ち鳴らし万灯供養をする為全国から数十万人の参詣者が深夜まで訪れます。

浮世絵に関してはかなり上から見たような図で俯瞰されています。現実は五重塔も鐘楼、大堂、仁王門も下からは見えません。浮世絵は観光チラシ的なものですからそのメインを如何に見せるかが鍵となります。

大田区観光協会主催で丸々24時間の本門寺内でレクチャーを受け法要参列、唱題行、仮眠して臨滅度時法要など朝9時から翌日9時までの体験が組まれています。参加したかったのですが残念ながら今の私には正座が出来そうもなく諦めました。素人がお坊さんと一緒に1日体験できるのですからとても面白い企画だと思います。


 

 東都名所 安藤広重画 (幽斎書)
大判 横型 錦絵 極印 板元 川口正蔵板アダチ版画研究所復刻
タイトル 両国之宵月

解説 小林忠 氏
近景に大きく両国橋の橋げたを捉え、その間から対岸の景観を望む。
近大遠小の視覚を誇張した本図の構図法には、北斎の強い影響を認める事が出来る。

しかし、中空に浮かぶ望月とたなびき渡る紅の雲とに、月光と日没の残光とが映じ合って暮れなずむ夏の夕空を描きだすなど「光の画家」広重らしい鋭敏な感覚を早くものぞかせている事にとりわけ注目すべきだろう。

また、網打つ音や櫓の音が流れ、涼風が吹き渡ってさわやかさを添える大川の川画を遠ざかるにつれて白くうすれる「ベロ藍」で刷いているが、その諧調はことのほかに美しく、印象的である。わずかな色数に限りながら一色一色に多くを語らせるカラリストとしての資質をも豊かに持ち合わせている事を知る。
 
黙ってみると確かに広重というより北斎の感覚に見えます。夕焼けと霞んだ大きな月、これから繰り出すのか屋形船の客に,漁をしまい帰宅を急ぐ漁師の舟、まだ漁をしている舟と夕方の一瞬をとらえているようです。でも解説の涼風が吹き渡る風には感じないのは絵心がない、感性が鈍いのか。

夏の絵として大川は花火か夕涼み団扇を持った芸者絵の方が感じますが。宵といってもまだまだこれからと云った時でしょうか。

 


東都名所 安藤広重画(幽斉書)

大判、横型、錦絵、極印 版元川口正蔵板、アダチ版画研究所復刻

タイトル 忍ヶ岡蓮  
小林忠氏の解説。

蓮の葉が水面を埋め尽くすほどに繁茂する夏の不忍池。その畔を共のつれた二人の婦女が歩いて行く。寛永寺参拝のついでに中島の弁財天社へでも立ち寄ろうとするのであろうか。空に流れる蛇が身をくねらすような赤い雲と鬱蒼と葉を茂らせた前景の喬樹とが、上空や池面を彩る藍色と共に、暑苦しくもけだるい夏の昼下がりの感じを良く描き伝えている。

喬樹と人物の近景、鳥居から弁天祠にまでのびる中景、そして火の見櫓も見える対岸下谷界隈の遠景と池面をはさんで遠近を三分した空間構成、北斎風に奇をてらうこともなく、自然で親しみやすい構図をつくっている。

15a2a457.jpg 

専門的な解説はそうでしょうが広重ブルーとオーバーでない遠近法を取り入れた画面で奥行きのある風景画になっています。

昼ですから蓮はしぼんでいますが解説の池一面の葉とはなっていない。また葉が一面では絵にならないかも。現実も池一面ではない。しかし、蓮は団子状態でつぼんでいます。もう少しで夕暮れになり涼しい風が湖面を渡ってくるように感じます。

パパリンの趣味の世界

ままりんフォト

今月の絵

東都名所 安藤広重(幽斉書)

大判、横型、錦絵、極印 板元 川口正蔵板 広重35歳の作品。今月の絵「佃島初郭公」です。画はアダチ版画研究所の復刻木版画です。

 

浮世絵は鈴木春信により多色刷りの錦絵が誕生し一筆斉文調、勝川春章の写実性の役者絵、鳥居清長、北尾重政の理想形の美人画から寛政年間には美人画の喜多川歌麿、役者絵の東洲斎写楽が現れ完成度が高まった。

 

西洋画の技法から遠近法を巧みに取り入れた風景画の葛飾北斎が現れ人気をはくす。同じ歌川一門から国芳の武者絵の成功、広重も新たな風景画として東都名所拾景、近江八景などから東都名所を発表し風景画家として地位を確保していきます。

 

東都名所、江戸名所など江戸の名所を取材し多くの作品を発表し、晩年の名所江戸百景は119図の大作。東海道五十三次、木曽街道六十九次など他郷の旅宿に題材を求めたものと違い、東都名所をはじめ江戸物には江戸を愛した生粋の江戸っ子の本領発揮でもあります。

 

今月の絵「佃島初郭公」小林忠氏の解説

画面前景に数本の帆柱を並べて高々とそびえ立たせ、中計には泊り船に囲まれた佃島の屋根を接して密集する貧しげな集落をとらえる。そして遠く安房の山影をのぞかせる江戸湾の眺望が写しとめられています。

 

朱色の雲が低くあやしくたなびき流れる三日月が高く清らかにかかる夕空の中、いましも一羽の杜鵑(とうけん・ほととぎす)が夏の到来を告げるかのように啼き渡っていく。此処に季節感豊かな俳諧的詩情が静かにこめられており、造形的意図を露骨にあらわそうとした北斎とは、風景画に寄せる志向において明らかな対比をみせている。本シリーズの中にあって本図のみ模様枠をつけず、黒の単郭線で画面を区切っている。

 

東都名所は①洲崎雪之初日②新吉原朝桜之図③御殿山之夕桜④芝浦汐干之図⑤隅田川葉桜之景⑥真崎暮春之景⑦佃島初郭公⑧忍ヶ岡蓮池之図⑨両国之宵月⑩高輪之名月の10図です。①から⑥までが春、⑦から⑨までが夏、⑩が秋になっています。

各図とも模様は異にする枠で縁取られ、その内側に「江戸京橋銀座四丁目 川口正蔵」と版元名が明記され検印の極印が刻まれている。落款はすべて行書体の「一幽斉広重」とあり本シリーズは「一幽斉がき東都名所」と呼ばれ大判横絵です。

No21 東京駅ー笠松紫浪木版画 Shiro Kasamatsu Shin hangaー

今月の1枚、笠松紫浪の木版画「東京駅」です。

東京駅は現在復元工事中です。来年6月に完成予定になっています。そこで1年早いですが東京駅を今月飾りその後1年しまい込み来年6月に完成を祝し来年にも飾ろうと思っています。

木々の間に大勢の人、クラシカルな車、手前に着物姿の母子。葉が落ちた東京駅周辺何となく寒々とする絵です。実は同一作者で池上があったんですが鉄道好きで此方にしてしまいました。

 

笠松紫浪(18981991

明治31年東京浅草生まれ、本名四郎、14歳で鏑木清方に日本画を師事、巽画会等で活動を続ける。大正8年渡辺版画店より初めて新版画作品を版行。芸艸堂版は昭和27年頃より版行をはじめ、昭和30年代にかけ100点近く作品を発表。東京をはじめ日本各地の名勝や温泉、農村の風景を題材にしました。昭和30年頃からは自刻、自摺作品の制作を始める。

 

この絵は再版されたもので絵は越前和紙、タテ36,5×ヨコ24㎝、彫長島、摺り新味となっています。池袋東武百貨店の伝統工芸展にて購入。

 

色鮮やかな多色刷りの浮世絵が誕生して250年、時代を映す浮世絵も時代とともに変化してきました。天然の顔料が安価な輸入染料に変わり枚数も大きく増え額もUVカットになっています。そして今は浮世絵ブームでもあります。

パパリンの趣味の世界
4月は黒手組 助六 市川佐団次、三浦屋揚巻、澤村源五郎か澤村源之助?どちらだか読めない。浮世絵ですが作者名解らず。赤、黒の色が強く派手な絵です。どうも写真の撮り方が下手でピンボケです。

◇略 筋 黒手組助六は、芝居小屋で鳥井新左衛門一味の不良浪人を懲らしめて以来、三浦屋の揚巻大夫を中心に鳥井と反目し合った。助六は亡父の仇と家重代の宝刀、友切丸の行方を発見するまでは刀を抜かない、と誓って封印をしていたので、鳥井一派に様々の侮辱を受けた。紀伊国屋文左衛門は、助六のためを思い鳥井に先んじて揚巻を受け出してやったが、男伊達の助六はそれを受けなかった。鳥井が揚巻を襲った時、初めて亡父の仇、友切丸の所持者が鳥井と知って、助六は一世一代の大乱闘を演じ、見事、仇を討って揚巻を抱くのだった

4月は今日が29日、新年度スタートもはや一ヶ月が経ちます。
隠れ家に一ヶ月飾っていた浮世絵も是で最低一年間はお休みです。まぁそんなに騒ぐほどの値段のものではありませんがどうしても色落ちがでます。

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今月は市川団十郎の北条時政の図です。北条家の家紋の鱗紋です。これは北条時政が大蛇より神託をうけたことに因むと言われているようです。

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1ヶ月間隠れ家に飾っていた江戸名所百景蒲田村梅屋敷「蒲田の梅園」です。頭と同じボケピンの撮れですが原画は平成の伝統工芸品で彫師新実護允、刷師小野寺隆二で平成14年9月製作のものです。

解説には江戸の文人墨客に愛され梅見の場所であったこの村では各家の庭や畠に梅を植え、五月になると実を採り、梅干として東海道を通る旅人や江戸市中にも売っていた。

江戸名所図会に「三右衛門といへる農民の園中、特に老樹にして花香尤も勝れたり」とあるが、その梅園は不明。明治まで有名だったのが和中散梅林(梅屋敷)と原村梅林で、今は昔の面影を留める梅林などははなく、まして広重が描いた「蒲田の梅園」は存在しない。わずかに京急の梅屋敷駅という駅名と明治天皇行幸所蒲田梅屋敷の碑になごりをとどめているにすぎない。

京急が走り減り、第一京浜で減り、今回京急高架事業で減りました。少なくなった敷地、本数がより少なくなっています。もう梅園と言えるところではありません。明治天皇がこの地が好きで何度も起こしになった梅園。勤皇の志士達の秘密の寄り合いの場所、チョット残念。

昨日、梅屋敷の梅を見ましたがもう咲き終わっていました。ベンチにお年寄りがひなたぼっこをして、その光景は非常に幸せでゆったりとしたとても良い雰囲気でした。

隠れ家では少ない絵や木版画などを差し替えて楽しんでいます。梅屋敷の梅も終わったので江戸名所百景「蒲田の梅園」も外しまた来年の飾りになります。

4月は黒手組 助六 市川佐団次、三浦屋揚巻 澤村源五郎か澤村源之助?どっちだか読めない。浮世絵ですが作者名解らず。

 4月はこの浮世絵を飾ろうと思っています。結構赤、黒の色が強く派手な絵となっています。まぁ地味な私には丁度良いか。浮世絵なので1ヶ月で収納しなくては色落ちをしてしまいます。

◇略 筋 黒手組助六は、芝居小屋で鳥井新左衛門一味の不良浪人を懲らしめて以来、三浦屋の揚巻大夫を中心に鳥井と反目し合った。助六は亡父の仇と家重代の宝刀、友切丸の行方を発見するまでは刀を抜かない、と誓って封印をしていたので、鳥井一派に様々の侮辱を受けた。紀伊国屋文左衛門は、助六のためを思い鳥井に先んじて揚巻を受け出してやったが、男伊達の助六はそれを受けなかった。鳥井が揚巻を襲った時、初めて亡父の仇、友切丸の所持者が鳥井と知って、助六は一世一代の大乱闘を演じ、見事、仇を討って揚巻を抱くのだった。

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