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c000bed2.jpeg今月の絵―御殿山之夕桜
東都名所 歌川広重画(幽斉書)
大判 横型 極印 板元 川口正蔵板

品川の御殿山は、春は花見、秋には紅葉と景勝の地として江戸ッ子に親しまれた景勝地です。夕日に染まる空と夕凪に静まる海を背景に花見の後の静かになった所で風流然とした人が花を見上げています。
 
先月の新吉原朝桜之図、今回の夕方、月夜、雨、雪の日など微妙な光線につつまれた景観を多く描いています。それぞれ桜花の華麗さを正面から写さないでそれぞれ違った表情を変えた景観を描いています。
 
b96f0a32.jpeg東京も今年は昨日開花宣言がありました。広重は余り書いていませんが花見の宴会で桜の名所は賑やかになるんでしょう。御殿山は徳川家康が鷹狩りの為の休息場としての品川御殿があった。焼失後600本の桜が移植され庶民の桜の名所になった。
 
幕末期には黒船対策の台場造りの建設用土砂が此処から持っていき山の北側はえぐられています。開国後は外国の公使館が建ち高杉晋作、井上馨、伊藤博文ら尊王攘夷派によって焼き払われたり、鉄道敷設で東西に分断されてしまうなど歴史の中に出てくる江戸湾を望める景勝地でした。
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俳諧でもやる人でしょうか夕日が沈んだ一瞬でしょうか青い海、赤い空と青い空をバックに誰もいなくなった静かな時に夕桜を見ています。

逆に下の夫人と男性は筵を持って帰宅途中でしょうか、花見よりそのお客目当ての仕事の帰りのように見え動きのある画面です。

上段の画面では青ぼかし、夕日の名残の茜空、江戸湾には船が縦に浮かび奥域を出して広い海を、中心に桜の木と御殿山の緑を配置しています。広がりのある遠近法の画面構成になっていますが広重は以外に色を多用していません。これは版元にも喜ばれるものです。
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