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美術館・鉄道・お城・お相撲・お友達の話など趣味のブログです。
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57def701.jpgこの所浮世絵、版画に興味を持って見ています。浮世絵でも版画でもないのですが吉田初三郎という京都生まれの絵師が大正から昭和にかけて多くの鉄道会社、観光地、宿屋などの依頼で名所絵図を描いています。
 
大正の終わりから昭和の初めに鉄道などの交通機関の発達に伴い、全国で観光地、宿泊、娯楽設備が整い余暇の過ごし方として交通機関を利用して観光地を訪れる旅行ブームが始まりました。

広重や北斎が版元の要望により名所絵、風景絵を旅に憧れる当時の庶民の要望に応える様に誇張したり俯瞰した絵を興味が湧くように描いたのと同じように吉田初三郎は浮世絵ではないですが依頼者の要望に沿った誇張した絵図を描いています。

吉田初三郎の鳥瞰図が人気になり細長い幅の画面の中にパノラマ的にデフォルメ的に実際には見えない遠景も入れ大胆な鳥瞰図を描いています。鉄道図ではライバル社の路線、観光地は無視し売り込みたい観光地を強調して描いています。
 
最初の鉄道図絵は大正2年の京阪電車御案内で多色づりで裏には「絵に添えて一筆」という描いた名所や施設の説明が掲載されています。昭和の広重とも言われています。この人気に多くの人が同じような名所案内図絵を描いています。
 
復刻版ですが持っているのは湘南電鉄沿線名所図絵(現京急)、目黒蒲田・東京横浜電鉄沿線案内鳥瞰図(現東急)、小田原急行鉄道沿線名所図絵(現小田急)ですが右側上には北海道、樺太左側上段には釜山、琉球、台湾などが書かれています。そして3枚の絵図ですが中央上段には富士山が描かれています。
 6553e298.jpg
344bdb7c.jpg8bab4910.jpg7c461ca3.jpg5464d54a.jpg12c8ed1c.jpg各絵には今は無き施設や駅、そしてこれから予定している路線なども描かれています。現在の路線と比べたりしても興味が湧く絵図です。
 
吉田初三郎には鉄道以外にも多くの所から注文が殺到したようですが戦前はこの鳥瞰図が敵に渡っては戦略的に各施設などが解り、まずいと言う事で鳥瞰図を描くことは出来なくなります。戦後広島原爆の瞬間やその後を描いたHIROSHIMAが最後になっています。

多分多くの方が懐かしく昔見たような気がすると思います。今は逆に正確な鉄道地図が人気になっています。

 
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