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1b90de2c.jpeg3c989e88.jpeg品川区にある立正大学で永年教鞭を取っていた故田中啓爾教授の生涯にわたって収集された古地図等15000点が立正大学に寄贈され、今回大学開校140周年を記念して品川歴史館でその中の日本の江戸・明治時代の歴史を古地図を展示しながら振り返る企画展です。
 
江戸時代中期になれば庶民も旅に出る機会が増え、その共に携帯用の今で言うガイドブック、道中記・道中図が登場、その他に鑑賞用の大型絵図、名所図会、絵図の双六などが出廻って来ます。
 
b6f0e4ed.jpeg幕末から明治になるとペリーを代表するように各国が開港を迫り、結局修好条約を結びオランダ、中国以外にアメリカ、ロシア、フランス、イギリスなどと結び、長崎以外に函館、下田(後に横浜)、兵庫(神戸)新潟、函館と開港をしていきます。その各港の鳥瞰図、居留地の地図など。良く見る出島の扇形の図以外に四角い図など。 

f5d4e7e5.jpegab106245.jpeg各港のお土産の絵図として長崎土産、函館土産、横浜土産として出廻った物でしょう。左の長崎土産には浮世絵師渓斉英泉の門人の磯野文斉による長崎地誌では文章はわずかで大半を挿絵になっています。唐人屋敷、眼鏡橋、出島、大波戸(おおはと)諏訪社、崇福寺と云った名所、清国人と中国船、オランダ人とオランダ船、オランダから贈られた象、くんちの様子などが描かれている。右は横浜土産でパン発祥の地と紹介されている。
 
そして江戸にも築地の本願寺の海手に居留地が出来その中の外国人専用の宿泊兼貿易・商談施設の築地ホテル館の見取り図、築地居留地全体の鳥瞰図など。
 
889c15cd.jpeg203ad8f5.jpeg当時は写真もなく江戸近辺の土産は浮世絵師が描いていますが、長崎、函館になると作者不明が当然のように多い。しかし絵図としては解りやすい立派な物で各浮世絵師の弟子が描いたものでしょう。浮世絵と同じで多くの人のお土産になるので作者より発行元が優先されたんでしょうか。(大きい写真は長崎港之図で作者不明江戸後期、出島、唐人屋敷、新地荷物蔵、長崎奉行所立山・西役所が右手に描かれ港湾には対岸との距離、水深、石火矢台などの警備情報が入っています。小さい写真は幻のホテルと言われる東京築地ホテル館)
 
行くまではそんなに期待をしていなかったのですがこれだけ沢山の絵図を見たのは初めてです。JR大森駅からすぐのところですから会期中に何度か訪れたいものです。そして何と立派な今回展示されていない絵図も沢山入っている立派な図録が無料で戴けました。(立正大学熊谷図書館特別展「田中啓爾コレクションの世界 古地図・絵図」の図録です。)
 
入場料100円、月曜休館、この企画展は3月17日まで。

 
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