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東京国立博物館本館では約400年前に伊達政宗の命によりヨーロッパに渡った支倉常長(はせくら)の慶長遣欧使節の企画展が開催中です。3月23日まで。

慶長遣欧使節の30年前には天正少年遣欧使節団が同じようにローマ教皇に謁見していますが、支倉使節団は実質メキシコとの通商を求める外交使節団。

 

支倉は日本からヨーロッパに渡った最初の外交使節で武士でした。秀吉の文禄の役の渡航、異国滞在など経験、足軽組頭という経験で失敗した時の影響を考え上級でない下級の家臣から選ばれたようです。

 

当時メキシコはスペイン領でその許可を求めるためスペイン国王へ謁見するもいい返事がなく、イタリアローマ法王の仲立ちを求めローマへ、それも虚しくうまく行かなかった。

 

行き帰り7年間という長きに渡り交渉をするも当時の日本はキリシタン弾圧もあり交渉はうまくいきませんでした。帰国後は数年で亡くなりましたが長きに渡り持ち帰った資料、渡欧の事は明治になって岩倉使節団が行くまで忘れ去られていました。

 

今回の展示は等身大のイタリア人が描いた支倉常長の肖像画(イタリア個人蔵)、南蛮人渡来図屏風(重文・個人蔵),世界図屏風世界及び日本図屏風のうち6曲1雙(重文・個人蔵)が展示されています。作品が個人蔵の為写真は撮れず。
左雙

右雙

現在スペインでは帰国をしなかった当時の人の末裔がハポンという苗字で多くいるようです。支倉常長の銅像も立っているようです。当時としては幕府の許可を取った使節団ではあったようですが雄大な構想で支倉常長は下された命を頑張ったんだろうと思いを馳せた時間でした。

 

今月の国宝展示室では雪舟等揚の秋冬山水図です。室町時代の禅僧。下から段々上がっていくように見える奥行の広がる水墨画で精密に描かれて此れが室町時代に描かれたとは。

 


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