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美術館・鉄道・お城・お相撲・お友達の話など趣味のブログです。
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近くの平和島でもやっているがお昼から大先輩と待ち合わせの為、宮本輝原作の「草原の椅子」を見に川崎チネチッタへ。
 
佐藤浩一、西村雅彦、吉瀬美智子の3人それぞれの今までの過去を、そして新しい人生の居心地の良い、座り心地の良い定位置を求めてパキスタンのフンザへ向かう。話には親から見捨てられた4歳の子も同行。話は私の好きなハッピーエンド。
 
原作を読みましたのでフンザの絶景、広大な砂漠、7000M級の高い山など原作とは違った迫力ある映像が繰り広げられると思っていました。しかし、この自然は余りにも大きく、あの大きなスクリーンでもちょっと無理がありました。
 
宮本輝の小説ですからさりげなく現代の諸問題、親の子育て放棄、リストラ、政府の無策などが原作ではちりばめられています。宮本輝は、阪神淡路大震災で被災しその後、このフンザへ訪れているようです。
 
劇中では出ませんが原作で気になったセンテンスを。
@人情のかけらもないものはどんな理屈が通っても正義でない。
@人間も組織も生命力が弱くなると見栄とか虚栄心とか体面とかに拘るようになる。
@強きでなければ出来ない退却というものもある。強きにならなければ掲げられない白旗がある。
@何処で生まれて、どんな学校を出て、どんな仕事をしているかなんて、どうでも良い。付き合ううちに、そのような事は自ずと解ってくる。大切なのは、その人間の品性や心根であって是だけは偽りがきかない。
@人生の大事に対して結局は感情で対処した人間は所詮、それだけの人間でしかない。
 
いやいや頭の痛いセンテンスです。
長くなりましたがヨーロッパのジョークも掲載されています。
天国の国には各国それぞれの役割を担っている。政治はアメリカ、警察はドイツ、料理やファッションはフランス、イタリア。そして日本は様々な分野の下僕。
 
地獄の国は警察がイタリア、料理はイギリスとドイツ、政治は日本。
 
これも耳が痛い。ヨーロッパのジョークと言いながら実は宮本輝の創作だったり。映画の内容からずれました。個人的には良い映画だと思いますが原作の方が想像ができ色々な答えが出せます。

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